チケットの値段
衣類の買い物は苦手、と先日の日記 (クリスマス・セールに挑戦) で書きましたが、その使わなかったお金がどこへ消えているのかというと、CD、DVD、楽譜、本、コンサートのチケット。こういうものは、躊躇せずにばんばん買ってしまいます。特にコンサートは、ジャンルに限らず 「ミュージシャンはライブが良くてなんぼ」 だと基本的に思っているので、時間とお金が許す限り、なるべく出向くようにしています。
さて、こちらの生活でうれしいことのひとつは、クラシックのコンサートのチケット代が安いこと。例えば、ロンドンのロイヤル・フェスティバル・ホール (Royal Festival Hall) でのマウリツィオ・ポリーニ (Maurizio Pollini)、アルフレッド・ブレンデル (Alfred Brendel)、クリスティアン・ツィマーマン (Krystian Zimerman) のリサイタルの一番高い席が £38 (約8500円)。ダニエル・バレンボイム (Daniel Barenboim) はちょっと高めですが、それでも最高額が £42 (約9300円)。£50 (約11000円) の特別席というのもありますが、日本でこのクラスの演奏家のコンサートをS席で聴くとなると2万円を超えることもざらなので、やはり安いなあと思います。
更に興味深いのが、安い席はかなり安いということ。上記のどのコンサートも、一番安い席は £9 (約2000円)。席数が限られてはいますが、学生は £7 (約1500円) の席を取ることも可能です。これも日本に比べるとかなり安いですよね。最低額が低いというのは、やはりヨーロッパだけあって、クラシック音楽がそれだけ身近だということなのでしょうか。
ブリストルのコンサートは、ロンドンに比べて若干安めです。 来春はブレンデルと内田光子さんが来るので、早速チケットを買いました。それから今からとても楽しみにしているのが、5月にロンドンで演奏するツィマーマン。生の演奏を聴くのは10年ぶりです。私にとっては、新しいドレスを買うことよりも、ツィマーマンの演奏を聴けるということの方が、数倍どきどきする大事件なのであります。
クリスマス・セールに挑戦
私はショッピングというものが苦手です。服飾関係は、流行り物にも新製品にもブランド品にも興味がないので、普段から買い物にでかけることも少なく、セールなんてもってのほか。人込みをかき分けながら所狭しと並べられたセール品に目を通すなんて、考えただけでうんざりします。しかしそんな私が、今年はなんとクリスマス・セールに行ってまいりました。イギリスではクリスマスの後から1月にかけて大々的なセールが行われます。買い物嫌いの私は、もちろんこのセールに出かけたことはなかったのですが、年明け早々、知り合いの結婚式でピアノを弾くことになっているので、そのためのドレスを新調しよう、と思い立って、今年は行ってみることにしたわけです。
セールはだいたい26日から始まるところが多いのですが、「この日は祝日だし、セールの初日だし、きっと混むから明日にしよう、、、」 と弱気になり、翌日27日に行ってまいりました。朝早かったためか、それほど人は多くはなかったのですが、、、うーん、やっぱりセールというのはどうも苦手です。色々と見て周ったあげくに思ったことは、「ドレス、、、あるのでいいや、、、」(爆)。結局、買う予定のなかった黒のレースのロングスカートを一枚買って終わり。伴奏やコンサートなどで出番の多い黒のロングは重宝するので、これが買えただけでも私としては上出来だったのかもしれません。
音楽の力 - Hymn to Freedom
オスカー・ピーターソン (Oscar Peterson) が残した名曲、名演奏は数多くあるけれど、その中であえて一曲挙げて、と誰かに言われたとしたら、たぶん私は “Hymn to Freedom” (「自由への賛歌」) と答えるだろうと思う。この曲が収められたアルバム “Night Train” は、全編にわたってブルージーでどの曲もかっこよく大好きなのだけれど、この “Hymn to Freedom” には何か特別なオーラのようなものがあると思う。
初めてこの曲を聴いた時、全身の血が泡立って、鳥肌が立った。なぜかわからないけれど、「この曲は特別な曲なんだ」 と確信した。それからしばらく経って、オスカー・ピーターソンがマーティン・ルーサー・キング・ジュニア (Martin Luther King, Jr.) にインスパイアされてこの曲を作ったのだと知った時、「ああそうか、そういうことだったのか。だからこの曲はこんなにも特別なんだ」 と納得した。歌詞があるわけでもないのに、作る側の意思が受け取る側に伝わる音楽の力というものを、改めて感じた瞬間だった。今でもこの曲を聴くたびに - 特にピーターソンが両手のトレモロでクレッシェンドしていくところで - 全身の血が沸騰するような感覚に襲われる。
オスカー・ピーターソンのような今となっては世界的に尊敬されたミュージシャンを語る時、彼が公民権運動の真っ只中を生きて演奏して来たのだということを、私は時に忘れそうになる。けれどこの曲に耳を傾ける時、1962年に彼が籠めた切なる願いと熱い思いを、確かに感じずにはいられない。
クリスマス・イブは大忙し / クリスマスはのんびりと
日本ではクリスマス当日よりもイブにお祝いをする場合が多いですが、こちらの本番 (笑) は25日。信心深いキリスト教徒の人は24日の深夜12時に教会で行われるミッドナイト・ミサに行くのですが、最近は25日の朝の礼拝にさえ出向く人は少ないようです。私はキリスト教ではないのですが、教会の聖歌隊で数年間歌っていたことがあって、その間は真夜中に教会に行ったこともあります。25日の喜びにあふれた礼拝に比べると、24日のミッドナイト・ミサは、なんとも厳かなものでした。
さて今年は、11月末から毎日のように入っていたクリスマス関係の仕事 (パーティーのギグなど) は22日で終わったのですが、普通の仕事は24日まできっちりと入れたので、朝から大忙しでした。まず朝早く起きて、2時間半ほどピアノを弾いて、それから仕事をして、昼休みに1時間ジョギングをして、その後また仕事。夕方から、まだ一軒クリスマス前の訪問をしていなかった所があったので、カードとプレゼントを持って行きました。(クリスマス当日に会わない人には、前もってあいさつをしに行く習慣があります。) 帰って来て夕飯 (ここは前日の残りで思いっきり手抜き。) の後は、翌日のごちそう (と言うほどのものでもないのですが。) の準備。今年は義母がランチを作ってくれるというので、私は夕食を担当しました。クリスマスの日のメインの食事はランチなので、夕食はちょっと軽めで、作るのはまあ楽です。カポナータと野菜サラダとフルーツサラダ、それにパンとチーズ (当日は飛び入りで、義母の作ったナット・ローストも加わりました) 。パン作りは夫におまかせ (ホームベーカリーなんですが。笑)。
こんな感じで、クリスマス・イブはあっという間に終わりました。こんな日くらいピアノもジョギングも休めば良いのですが、習慣になっているので休むと心身共に調子が悪いんですよね。しかしその分、クリスマス当日はのんびりと過ごすことができました。大人数が集まって大変なところも多いようですが、うちは大人4人だけなので、余計な気を使うこともプレッシャーを感じることもなく、例年通り静かな楽しいクリスマスになりました。
ランチタイムに聴いたのは、23日に亡くなったオスカー・ピーターソン。「悲しいから聴かない」 というのは彼の望むところではないと思うので、 敬意を払って彼の音楽をかけ、クリスマスのお祝いの一部になってもらいました。
Oscar Peterson (R.I.P.)
クリスマス・イブに悲しいニュース。ジャズ・ピアニストのオスカー・ピーターソンが亡くなりました。パワフルで繊細でクリスプなピアノ。スウィンギーでブルージー。ジャズ・ピアニストでは一番好きです。去年イギリスに来た時に聴いたコンサートでは衰えが顕著ではあったけれど、それでもやっぱりこの知らせはすごく悲しいです。
それにしても、去年のクリスマスに亡くなったジェイムズ・ブラウン (James Brown) といい、この時期は訃報が多いですね。
明日はクリスマスですが、 彼のために祈りたいと思います。
クリスマスの裏側
毎年この時期になると、ある人のことを思い出す。彼は複雑な家庭環境に育った人で、クリスマスという祝い事が好きではなかった。たぶん、「憎んでいる」 というのに近かったとさえ思う。「クリスマスは家族と過ごす祝日」 という楽しいはずの 「決まり」 は、一緒に祝える親しい家族や友達がいない人にとっては酷なものになり得るということを、彼との出逢いによって私は知った。彼はもう亡くなってしまったのだけれど、私と過ごした何度かのクリスマスは、心穏やかなものであったことを願っている。
クリスマスの 「決まり」 に当てはまらない人達にとって、今年もこの時期がそれほど辛いものでありませんように。
Happy Winter Solstice!
クリスマスというのは、もともと冬至のお祭りだったというのは先日書きましたが (柊 - クリスマスとペイガン)、今日はその冬至。ストーンヘンジに集まって、朝日を拝む人達もいるようです。夏至の日にはストーンヘンジで一晩明かしたこともある私ですが、さすがに冬至は行く気にはなりません。だって寒いんだもの。かぼちゃ入りのおしるこでも作ろうかと思いましたが、最近ただでさえ糖分の摂りすぎなので、却下 (仕事が入っていたので時間がなかったというのもあるのですが)。結局、今年の冬至は、ヒッピーな友達に “Happy solstice!” というメッセージを送って終わりでした。
特別なことは何もしなかったのですが、それでもやっぱり、「ああ、また太陽を一回りしたんだな、これから少しずつ日が長くなっていくんだな」 と、しみじみと嬉しさを感じます。
私はペイガンの慣習に詳しいわけではないのですが、誰かが決めた祝日ではなくて、自然の節理に従って季節の折々に祝い事をするというのは、とても理にかなっているように思います。
写真は、インターネットで見つけた冬至の朝のストーンヘンジ。運良く天気がよいと、美しい日の出を拝むことができるそうです。
The Jazz Plays Christmas
自分へのクリスマス・プレゼントとして買った一枚。今年発売になっている、ジャズの大御所達が演奏するクリスマス・ソングを集めたアルバムです。ミュージシャンは、ルイ・アームストロング (Louis Armstrong) 、オスカー・ピーターソン (Oscar Peterson) 、エラ・フィッツジェラルド (Ella Fitzgerald) 、ビル・エヴァンズ (Bill Evans) 、ジミー・スミス (Jimmy Smith) 、ニーナ・シモン (Nina Simone) 、ラムゼイ・ルイス (Ramsey Lewis) 、シャーリー・ホーン (Shirley Horn) などなど、なんとも豪華な顔ぶれ。
私の個人的なベスト3は、ラムゼイ・ルイスの “Here Comes Santa Claus” 、 ジミー・スミスの “Jingle Bells 、ビル・エヴァンズの “Santa Claus is Coming to Town”。この人たちが演奏すると、ありきたりのクリスマス・ソングも、たちまちかっこよくなってしまいます。 それから、シャーリー・ホーンの “Winter Wonderland” も良かったです。(私は彼女の歌とスタイルがすごく好きなのです。) ニューオリンズに深い思い入れのある者としては、ルイ・アームストロングの “Christmas in New Orleans” もノスタルジアを感じます。この曲のサッチモのソロは最高、、、 と書いている内に、ベスト3以上になってしまいました(汗)。
最近、一日が終わる頃にはぐったりと疲れているのですが、とても良い気分転換になりました。
手作りギフト・タグ
カードを書いたり、プレゼントを買ってラッピングしたり、当日のご馳走の用意をしたり、、、とても忙しいこの時期。毎年クリスマスのことを考えると気が重くなる、という人も多いですが、私は基本的にはクリスマスは好きです。この時期は余分な仕事が毎晩入っていて忙しく、しかも今年は胃をこわしていてストレスも多いのですが、やっぱりわくわくします。根が子どもなのでしょうか。
クリスマス・プレゼントに欠かせないのが、ギフト・タグ。かわいいイラストのついたタグを、リボンと一緒にプレゼントにつけて贈ります。裏には名前を書いて、誰が誰に贈ったものなのかわかるようにしておきます。
私は去年から、義姉のアイディアをいただいて、手作りタグも使います。前の年にもらったクリスマス・カードをピンキングばさみ (ぎざぎざに切れるはさみ) で切って、リボンを通す穴を開けるだけ。
プレゼントは当日まで、クリスマスツリーの下に置いておきます。クリスマスの朝に、「あ、これは~さんからだ。なんだろ、なんだろ、、、」 などと言いながらごそごそとプレゼントを開けるのは、なかなか楽しいです。
Toffee Banana
会社や仲間内でのクリスマス・パーティーが、あちこちで行われるこの時期。日本の忘年会のようなものでしょうか。レストランでは夏の終わりと共に、「クリスマス・パーティーの予約承ります」 という宣伝の文字が目につき始めます。「今からクリスマスの予約なんて、なんて気の早い、、、」 と思うのは毎年のことですが、良いところは早くに予約でいっぱいになってしまうらしいですね。
昨晩は、歌の仲間とのクリスマス・パーティー。食事は中華のビュッフェでした。 せっかくのビュッフェだというのに、私は胃の調子がまだ良くなくて、思いっきり食べられませんでした (泣)。風邪はすっかり良くなったのですが、時々起こる胃痛だけが残っていて、病院で出してもらった胃酸をおさえる薬を飲んでいます。とほほ。医者に止められたわけではありませんが、一応、大事を取って、お酒も一滴もなしでした (号泣)。そんな中、私を慰めてくれたのが、このトッフィー・バナナ。バナナを一口大に切って衣をつけて揚げたものを、甘いシロップでコーティングしたデザートです。砂糖と油たっぷりで、もろ太りそうな一品ですね。
写真は、昨日のトッフィー・バナナに似ているものを、インターネットで見つけて来ました。直径2~3cmですが、かなり満足感があるので、2つだけいただきました。最近、胃のせいで粗食が多かった私には、天にも昇るおいしさでありました。







