The Devil and Mr Johnson
うちの近くのミニ・シアターで、ロバート・ジョンソン (Robert Johnson) の人生をテーマにした芝居があるというので、観に行って参りました。ロバート・ジョンソンは1911年に生まれ、29曲、全41テイクの録音を残して、1938年にわずか27歳で亡くなったブルース・マンです。彼の演奏は、当時は 「二人のギタリストが同時に弾いているみたいだ」 と人々を驚かせ、彼の死後も今日に至るまで、ブルース・ミュージシャンはもちろん、ロックやフォーク・ミュージシャン (有名なところでは、レッド・ツェッペリン = Led Zeppelin、ボブ・ディラン = Bob Dylan、ローリング・ストーンズ = The Rolling Stones、エリック・クラプトン = Eric Clapton など。) に影響を与えています。
今日ではブルースの金字塔として扱われるロバート・ジョンソンの音楽ですが、彼の残した録音が注目され始めたのは、死後30年ほど経った1960年代後半でした。ブルースの世界では、こうして 「再発見」 されて世に認められるミュージシャンが非常に多いですね。運がよければ生きているうちに再発見されて栄光を得ることができますが、ロバート・ジョンソンのように死んでから発見されるというケースも多いです。何はともあれ、世の人々が 「ロバート・ジョンソンという、なにやらすごいブルース・マンがいたらしい」 と調査を始めたのは彼の死後30年あまり経ってからで、1930年代にアメリカ中を渡り歩いて演奏したこの黒人ミュージシャンについての記録は、あまり多く残っていません。残っている写真も二枚 (三枚目があるという説もありますが、真相は定かではありません。) だけです。こちらがその一枚。
そんな中、ロバート・ジョンソンについて語り継がれてきた有名なエピソードがあります。「クロスロード (crossroad = 十字路) で悪魔に魂を売り渡して、どんな曲でも弾けるようにしてもらった」 という、「クロスロード伝説」 です。彼が早死にしたのは、悪魔に魂を売り渡したため、ということになっています。実際には、女癖の悪かったロバート・ジョンソンが既婚の女性に手を出して、嫉妬した夫が出した毒入りのウィスキー飲んで亡くなったという説が有力なようです。
さて、前置きが長くなりましたが (ブルースについて書くと、ついつい長くなってしまいます。)、本題の芝居について。登場人物はRobert Johnson とギターを弾く男 (キャストでは “The Man” となっていました。) の二人のみで、台詞はロバート・ジョンソンのモノローグのみだったので、全体にちょっと退屈しました。要は 「クロスロード伝説」 の話だったのですが、どこかひねっているのかな?と思ったら、思いっきりそのまんまの話でした。終盤、「上手いな」 と思わせるトリックも少しありましたが、、、。途中何回か、ロバート・ジョンソンの曲が演奏されたのですが、これがシャッフルのリズムは乱れるし、ブルースのフィーリングが感じられないしで、かなり不満でした。ギターがエレクトリックギターだったのも疑問です。「とあるブルース・マン」 の話ならまだしも、ロバート・ジョンソンの話でこの演奏はいただけないな、と思いました。ある意味、勇気があるとは思いますが、、、。
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