E.T. を見て泣く

4月 23, 2009 at 7:31 pm (映画)

久しぶりにE.T. なんか見てしまった (笑)。有名な映画だけれど、子供の頃に一度見たきりで、よく考えてみたら、あまり覚えていない。しっかりと覚えていることといえば、子供たちとE.T. が仲良くなるまでものすごく怖かったことと、弱って川の中で発見されるE.T. と、E.T. の光る心臓と、自転車に乗って飛ぶシーンくらい。こういうベタなハリウッド映画は最近はあまり見ることは少ないのだけれど、今回改めて見直してみたら、思った以上に素晴らしい映画であった。

まず、テーマは表面的には少年と宇宙人の友情みたいな感じになっているけれど、その根本にあるものは、両親が離婚して孤独を感じている少年が宇宙人と出会い、心を交わし別れることによって成長し、両親の離婚を受け入れ乗り越えていく、というものなんですね。ほんの一瞬だけれど、ラストでE.T. が去る場面では、科学者のキーズがエリオットの母親を気にかけて、彼女の肩に手を置いたりする場面なんかもある。キーズは調査中にエリオットとマイケルがガレージで父親の話をしているのを聞いているから、母親のこともなんとなく気になっていたのかも知れない。劇中では何度か悲しそうな姿を見せていた母親だが、そんな彼女にも新しいロマンスが生まれ、キーズはもしかしたらエリオットの父親になるのかもしれないということを示唆するエンディングである。

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それから、言葉使いが上手い。やはり映画はできることなら原語で観たいよなあと、この映画を見て改めて思ったのである。はじめは話せなかったE.T.が、だんだんと言葉を覚えて行く。その過程もおもしろいし、最後にE.T.が子供達に別れを告げる時の言葉は皆、劇中にE.T.がどこかで耳にしている言葉であるというあたりは、上手くできているなあと感心せずにはいられない。ガーティの “B good” = “Be good” という、言葉遊び的な部分もおもしろい。

更に、エリオットの怪我をした人差し指を、E.T.が自身の人差し指で触れて治す、あの有名なシーン。この時、バックで聞こえるのは、母親がガーティにベッドの中で読んで聞かせる 「ピーターパン」 である。死にかけているティンカーベルを前に、「子供たちが妖精を信じるなら、ティンカーベルは生き返るでしょう (She says she thinks she could get well again, if children believed in fairies.)」 と呼びかける場面。これは、E.T.が死んだ時に、エリオットが 「僕は、一生、毎日、君のことを信じるよ。 (I’ll believe in you all my life, every day.)」 と言い、E.T.が生き返る場面と呼応しているのである。上手いよなあ。

映画を見る前は、「そもそも、なんでE.T.は地球に来たんだっけ?」 と思っていたのだが、その疑問もはじめの方で無事に解明。地球の植物を集めに来てたんですね。原作を読むと、植物学者ということになっているらしい。最後にガーティから鉢植えの花をプレゼントされ、任務は果たされたわけですね。

初めてこの映画を見た時、私はたぶん8歳くらいで、その時も子供だからこそ感じられる感動があったのかもしれないけれど、こうして大人になって見てみると、今だからこそ気づくディテイルの多さに驚かされる。そして、大人になるってやっぱりいいよな、と思うのだ。

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骨の髄まで

4月 15, 2009 at 10:33 pm (家族 / 友達 / 夫婦)

うちでは11月から4月にかけて、行事が目白押しである。義姉の誕生日が11月、義母の誕生日が1月、夫の誕生日が4月。その他にも家族行事としてはクリスマス、母の日、イースターがあり、他にも大晦日、ニューイヤー、節分、バレンタインズ・デー、パンケーキ・デー、ひな祭りなども加わる。更にその間、誕生日のある友達が4人。そんなこんなで、4月15日に私達の結婚記念日が来る頃には、二人とももうほとんど 「そんなのもうどうでもいいや。」 という気分になっているのが事実。それにやはり、結婚で大切なのは毎日の生活であって、記念日はそれほど重要ではないと私なんかは思ったりもする。

というわけで、本日は結婚記念日。昼間からシャンペンを開けてぐうたらと過ごす以外に、特に何もせず。一応、簡単なケーキくらい作るつもりでいたのだが、昨晩、義母がお祝いにと手作りのケーキ持参で訪ねて来てくれた。きれいに飾り付けされた豪華なケーキで、適当にチーズケーキでも作ろうと思っていた私は、ひたすら恐縮したのであった。いくら私が記念日に重きをおいているわけではないとは言え、こうして誰かが覚えていてくれるというのは、やはり嬉しいものである。しかも、当日は二人で過ごしたいだろうからと、前日に届けてくれるという心遣い (涙)。毎度の事ながら、義母の作るケーキは感動的においしい。

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さて、先日観に行ったブルース・フェスティバルで、Doug MacLeod というアメリカのブルースマンが、「俺は、骨の髄までお前の愛を感じるんだ」 という内容の曲を演奏した。この曲を演奏する前に彼が曲の説明をしたのがとても印象深かったので、ここで紹介する。

「人生のどんなに辛い時、過酷な時でも、愛する人がそばにいてくれる。彼女の愛は、自分がどんな苦境に立っていようが、変わらない。どうしようもなく落ちこんでいる時、手や膝や肩に、彼女がそっと手を置く。すると、彼女が手を置いたその場所から、彼女の愛を感じることができる。どんなにしんどい時でも、彼女は俺を愛してくれるのだと確信できる、そういう愛。それが彼女の手から伝わってきて、骨の髄まで届いて感じるんだ。そして、よし、俺は大丈夫だ、と思うことができる。そんな誰かを、ここにいる皆が持っていることを願っている。もしまだ持っていなかったとしたら、これからそんな相手を見つけられることを願っている。」

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北へ

4月 13, 2009 at 8:38 pm (イギリス & ブリストルの生活)

週末、イングランド北部の Burnley という町へ行って来ました。なぜ Burnley などというあまりメジャーではない土地に行ったのかというと、そこでブルース・フェスティバルが行われていて、私の大好きなハーモニカ・プレイヤーが出演することになっていたからであります。フェスティバルの模様は、ハーモニカ・ブログの方に書いているので、興味のある方はそちらをご覧下さい。

私がイギリス国内でホリデーに出かける場合は、コーンウォールなど南部に行くことが多くて、北部に行くことはあまりありません。スコットランドには行きましたが、イングランドでは大昔にヨークに行ったのと、数年前に Maryport というこれまたメジャーでない町に行ったきり (この時もお目当てはブルース・フェスティバルでした)。そんなわけで、イングランド北部というのは、私にとってはあまり馴染みのない土地なのです。

今回のルートはほとんどが高速道路だったのですが、Burnley に近づくにつれ、景色が変わってくるのが目に見えて感じられました。南部でもよく見られる 「羊のいる風景」 も、背景になだらかな丘と高い煙突のある工場があり、とても新鮮。

今回の旅の目的はあくまでブルース・フェスティバルであって、Burnley の町自体にはあまり期待していなかったのですが、これがなかなか趣のある町でした。18世紀の半ばから後半にかけてコットンの製造で栄えた町で、至る所に煙突があり、工業地帯として栄えた歴史の跡が見られます。

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尤も、幸運なことに土曜も日曜も天気が素晴らしく良く、それがこの町が私に良い印象を与える手助けとなったことは間違いありません。これがどんよりとした曇り空やどしゃ降りだったとしたら、「工場と煙突しかない町」 というあまり良くない印象で終わったであろうことも容易に想像がつきます。輝く太陽の光の下では、どんなにみすぼらしい町 (Burnley がそうだというわけではないのですが。) でも、数倍美しく見えるものです。

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一足早いイースター

4月 10, 2009 at 11:00 pm (食べ物 / ベジタリアン)

イースターは毎年、夫の家族と食事をしたり、チョコレートなどのプレゼントの交換をしたりします。今年は私達夫婦が日曜日に用事が入っているので、イースターの家族行事は一足早く、昨晩行いました。

私はかわいい模様のついたチョコ・エッグを買っておいたのですが、なんだか物足りない気がしたので、思いついてクッキーもプレゼント用に焼きました。イースターと言えば・・・のひよことうさぎの型抜きクッキーです。

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レシピはこちらを参考にしましたが、砂糖の半分を黒砂糖にして、シナモンとミクスド・スパイスと刻んだレーズンを加えました。ものぐさな私は、型抜きクッキーなんて面倒なので普段はあまり作らないのですが、イースターなので特別。みんなに喜んでもらえてよかった。

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いちごの季節 / 働かないひとたち

4月 8, 2009 at 10:55 pm (イギリス & ブリストルの生活, 食べ物 / ベジタリアン)

昨晩のデザート。いちごが安かったので。

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夏時間になり、日も長くなって、天気の良い日は春の日差しに幸せを感じたりするのですが・・・イライラすることも多し。どうしてここの国の人って、きちんと働かないのだろう。「こちらから電話し直しますね。」 とか、「連絡します。」 などと言われた場合、いくら待っても連絡が来ないことが非常に多い。それで、「この間の件ですけど・・・」 と、改めて連絡することになるのである。仕事の以来が来ているというのにこういう対応をするのはなぜなのだろう?みんな、仕事が欲しくないのだろうか?私の実家は自営業で、小さい頃からお客様を喜ばせるためにとあくせく働く両親を見て育って来た私は、何年経ってもこういうサービスの悪さには腹が立つ。日常茶飯事なので慣れてはいるのだけれど、ここ数日そんなことが重ねてあって、今日はさすがに 「もういやーーー!!!」 と爆発しそうになった。日本だったら、「ふん。こんなサービスの良くない会社使ってやらないわよ。」 と簡単に言うこともできるのだが、イギリスの会社ははどこも似たり寄ったりで、そんなことを言っているといつまでたっても事が進まないのである。

しかし考えてみれば、パリに居た時はもっとひどかった。フランス人に比べたら、イギリス人なんてかわいいものである。パリに住んで間もない頃のこと。通っていた学校の窓口に、ある書類についての手続きの問い合わせをしに行った。事務の女性が、私の質問に対して、「それ、私の問題じゃないから。私、コーヒー飲むわ。(C’est pas mon problème. Je prends mon café.) 」 と言って席を立ち、つらーっとした顔で奥の方でコーヒーを飲んでいる姿を見た時、「絶対にこの国では暮らして行けない。」 と確信したのであった。その後、フランスではこれが普通なのだと身を持って知ることになるのだけれど、とにかくこれは本当にカルチャーショックだったのである。

それに比べたら、イギリス人は物腰がやわらかである。一応謝ってみたり、態度や言葉から 「すみませんねぇ」 という感じが伝わってくることも多いので、まだましである。まあ仕事をしないというのでは一緒であるが、仕事の進み具合も、フランスに比べたら幾分すみやかな気がする。

文句を言っても始まらないし、日本にはない良いところもイギリスにはあるわけだが、気持ちの良い春の日にこういう不愉快なことが立て続けにあると、愚痴のひとつも言いたくなるものである。日本の丁寧なサービスと、ふわっと軽く甘すぎない苺ショートケーキが恋しい今日この頃。

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うちの猫

4月 5, 2009 at 7:13 pm (日々のこと)

最近、ハーモニカ友達のモーゼス・Tが猫を飼い始めた。国外へ引っ越すこととなった友人に頼まれ、譲り受けることとなったそうだ。この間遊びに行ったら、これがまたかわいい猫である。顔がまん丸で、黒と灰色のしましまで、口の周りと胸と足の先が白い。私は知らなかったのだが、胸のところの色が違う場合、その猫はビブ (bib=赤ちゃんのよだれかけ) を持っていると言われるのだそうな。

それはさておき、とにかくこの猫があまりにかわいかったので、ここ数日は猫のことで頭がいっぱいである。しかし、猫が飼いたい飼いたいといくら言ってみたところで、アレルギー持ちの私には飼えるはずがないという現実。そこで、最近かわいがっているのが、小さい時からずっと持ち続けて来たぬいぐるみの猫。体長15センチほどのちびねこなのだけれど、ちょっとまのぬけた顔になんとも癒されるのである。おなかを押すとにゃんと鳴く。押し方によって鳴き方が変わるので、「笑った声」 とか 「怒った声」 などを表現して遊ぶ、あほな夫婦である。

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実はこの猫は、買ってもらったその日に、どこかに落としてなくしてしまった。悲しみに咽ぶ私を見て、いとこのけいこちゃんが同じものを見つけてプレゼントしてくれたのである。男の子ばかりのいとこ達の中で育った私にとって、けいこちゃんは大好きなお姉さんであった。
北海道の春を思う今日この頃である。

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